さんしょううお

五月の薫風そよぐ、本当に暖かい(暑いくらいの)良い天気です。

こういう天気の良い日は、ポケットに文庫本をしのばせて、近くの江戸川沿いの土手あたりでのんびりと読書を楽しみたいもの。


改めて読んでみても、やっぱり面白いです。この短編集。

画像


表題となっている『山椒魚』は、確か中学校の教科書だったか、あるいは国語の試験問題に出てきたか…。
井伏鱒二先生の代表作の一つとして、とても有名な作品ですよね。


この『山椒魚』、私は最後のところの山椒魚と蛙の“やりとり”にこそ、たいへん興味深い思いがあったんですが、1985年(昭和60年)に『井伏鱒二自選全集』(新潮社)を出版する際に、井伏鱒二先生ご本人の決断により「ところが山椒魚よりも先に~おこってはゐないんだ」の部分を全て削除してしまった、ということです。

このことを知って、私もビックリしてしまいました。

思いっきりよ過ぎますよねえ。一度発表して世に出した(しかも代表作というべき有名な)作品のクライマックス部分をバッサリ削除ですからねえ。

世間の一般的なニュースとしては、あまり大騒ぎされなかったような記憶はありますが、当時、文壇界ではこの“削除事件”を巡って様々な論争があったようです。


「先生は、どうしてその箇所を思いっきり削除したのですか?」という人の問いに、筆者の井伏鱒二先生は、
「だって、(いつまでも閉じ込めておくのは)可哀想だもの」と答えたそうです。


なるほど~、う~む、おもしろいなあ。





井伏鱒二
楽天ブックス
人と文学 日本の作家100人 松本武夫 勉誠出版発行年月:2003年08月 ページ数:222p サイ

楽天市場 by 井伏鱒二 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

井伏鱒二自選全集 揃   【中古】afb
古書 高原書店
発行年:1985年備考:全12巻+補巻状態:BA5サイズ

楽天市場 by 井伏鱒二自選全集 揃   【中古】afb の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック